センチメンタル・ジャーニー

どうも、コスモテンです。
さてさて。

無事にゲートラウンジに到着した無鉄砲姉妹。
あとはわくわくどきどき飛行機に乗るだけなのに。

なのに!なんということでしょう!
このとき、ようやく離陸2時間前。

「搭乗時間の2時間前までには空港へ―――。」

そんな海外旅行の基本の基の字を素直に胸に刻みこんできた2人ですが、それにしたって・・・

4時間前についていたのか・・・

 

心配性かっ!!!

 

まあ、遅すぎるよりはずっといいさ。

てなわけで、とりあえず寝ぼけ眼の私たち姉妹は、ゲートラウンジの椅子に腰かけてふーっと一息。

2時間・・・どうしよう。

「なあ」

「ん?」

「いまからほんまに行くんかなあ?」

「んー、どやろ」

「どやろ、て・・・」

「・・・」

的な、不毛な会話を繰り返すこと数十回。

緊張感皆無・・・

 

そしてはっと思い出した。

じーちゃんとばーちゃんに電話せねば!

両親とはLINEがあるからドイツでもいくらでもしゃべれる。
(すごい時代になったもんです!!!)

でも、じーちゃんたちはまだ普通の携帯しか持ってなかったのだ。

ばたばたしていたものだから、昨日までに電話するのもすっかりうっかり忘れていた。

私たちは超超ひさかたぶりの公衆電話なるものを使って、じーちゃんちに電話をした。

 

「今もう空港だよ。飛行機待ってるの。」

「うん―――ちゃんと気ぃ付けるよー。」

「1年後にはちゃんと会いに行くから、元気で待っててねー」

 

またゲートラウンジの椅子に戻り、ふーっ。

Free Wi-Fiに接続すると、友達からの「いってらっしゃい」メールが。

「いってきます」の返信をぽちぽち打っていると初めて少しだけ実感がわいてきました。

・・・なんとなく、しんみりしちゃった無鉄砲姉妹。

そうかぁ、1年後までみんなと会えないんやなぁ。

両親とも、じーちゃんばーちゃんとも、友達とも・・・
そして我らが愛犬H (老犬)とも。。。

たった1年。されど1年は長い。
いろんなことがこの1年で変わっちゃったりするのかなあ・・・

なんてことを今さら考える、無鉄砲姉妹。

 

「(ぽつりと)センチメンタル・ジャーニーやな」

「・・・は!?」

「いや、だから、センチメンタル・ジャーニーやなって」

「なんで急に懐メロ・・・笑。しかもそこのフレーズしか知らんやろ(笑)

「・・・ふふっ、言ってみたかっただけや。」

 

センチメンタルな気分にぴったりな曇り空…

そんな感じで少しだけセンチメンタルに、しかしやっぱりふざけあってるうちに・・・

いつの間にか、2時間経過!!いよいよ、飛行機への搭乗です!
(うっかり寝ちゃわなくってよかった・・・。)

もう後戻りできない!!いったん乗ってしまえば、次外に出るのははるか北のモスクワ!!!!

センチメンタルな気分が、次第に高揚感に変わってきます!

待ちに待ったフライト、色んな意味で期待のアエロフロート!

そしてなにより、ドイツへの第一歩!!
さらば、日本!しばしの別れだ!!!