ドイツでのワーホリにおける大きな目的のひとつは、やはりドイツ語の習得!! ってことで今回は私たちが通うことになっているドイツ語クラスのBildungszentrum Nürnbergに、学費の支払いに行く!
ドイツには市民学校(Volkshochschule, 略してVHS)と呼ばれる、市や州によって運営されるカルチャースクールがある。
このVHSがニュルンベルクでは「Bildungszentrum Nürnberg」という名前であり、直訳すれば「ニュルンベルク教育センター」である。
そもそも無鉄砲姉妹がVHSに入学を決めたワケ
無鉄砲姉妹は当初、VHSのドイツ語クラスだけでなく私立の語学学校も検討していた。
「VHS」の存在そのものは、大学のドイツ語の先生が「ドイツのVHSは安くて比較的質のいい授業を受けられるからすごくいいよー」的なお話を授業の中でなさってて、とても記憶に残っていた。
そして今回、いざ自分たちの行く語学学校を選ぼうかというとき、ネットでいくつかのVHS体験記などを読んでみたら、おおかた肯定的なものが多かったので、そのままVHSを第一候補にしたのだ。
とはいえ、VHSがどうしても合わなかったという人もいるようだったし、私立のほうが質がいいから途中で学校を変えたというような人もいたので、私立学校も一応検討することにした。
最初に浮かんだのはかの有名なゲーテ (Goethe-Institut) だが、授業の質がいいけれどその分授業料も高いということだったので、姉妹二人で通うというのにはさすがに厳しいだろうと早々に除外。(お金があれば行ってみたかった……)
その後はニュルンベルク市内にあるいろんな私立の語学学校のWebサイトを訪問してみながら、授業料や評判などをわかる範囲でチェックしていった──
……わけだが、私立はやはりそれなりのお値段で、VHSの授業料と比べると、どこもかしこもとにかく高い──!!
具体的には同じ授業時間数で、授業料がだいたい3倍以上は余裕でかかってしまうことがわかったわけで。
──というのも、ニュルンベルクのVHSの授業料は、インテンシブコース(100時間)の1クラスでなんと240ユーロという破格の安さ!!(2017年当時)
(しかも当時は円高だったので1€=120円ほど。つまり100時間分が2万8800円!!1時間当たりに換算すると288円……だと!? いくらなんでも安すぎでは……!?)
この授業料を見てしまったあとで、私立の授業料を見ると目玉が飛び出そうになる。そんなわけで私たちは結局、VHSへの入学を決断したわけだ。
つまり、このときの決め手となったのは完全に「授業料の安さ」だったわけだが──私たちはこの時の決断をのちに何度も非常に満足げに思い返すことになるのだが、それはまた先のお話。
※なお、これは2017年当時の話なので、2022年現在は授業料なども上がっているとのこと。それでも私立よりは遥かに安いです。
VHSとのファーストコンタクト
そんなわけでニュルンベルクのVHSに入ることにしたはいいが、ワーホリエージェントなども全く介さない私たちのドイツ滞在において、ファーストコンタクトは常にダイレクトアタックのみ!
ってことで、さっそくBildungszentrum NürnbergのWebサイトのコンタクトフォームから、英語でメールを送ってみた。
内容としては、1月末頃の時点で「夏ごろからワーキングホリデービザでニュルンベルクに滞在予定です。7月以降のドイツ語コースを予約したいのですが、まだ席は残ってますか」的なものだった。
すると、送信から数時間後にはもう返信が来た!(正直、もっと待たされちゃうかなと思っていた)
返信内容を要約すると、「夏のクラスのプログラムはまだ未定で、5月の半ばに新しいプログラムが登録可能になるので、その頃にもう一度Webサイトを訪問してね」的なもの。
「私のカタコトな英語メールが正確に伝わったー!!」という低レベルな感動に浸りつつ、指示通りに5月半ばに再度サイトを訪問するのことに。
そして5月。確かに新しいクラス情報が開示されていたので、そのなかから私たちの取りたい時期のクラスを選び、Web上で席を予約しようとした──ものの!
「IBANコードを入力しろ……だと? なんだそれは??」
固まる、無鉄砲姉妹。
調べてみると、これはInternational Bank Account Numberの略で、欧州などで使われる銀行口座の所在国・支店・口座番号を特定するための統一規格のコードらしい。
しかし、日本はこの規格外のため、IBANコードがない。つまり……Webから申し込めない……!?
ってことで、またもやメール。「このクラスに二人分ずつ申し込みたいけれど、日本にはIBANコードがないので記入できず、登録できませんでした。どうしたらいいですか?」みたいな内容だ。
すると、またすぐに返信が。「IBANがないなら、先にメールで登録だけ済ませて、ニュルンベルクに到着後にBildungszentrumの事務所に支払いに来てくれたら大丈夫ですよ」、とのこと!!
なんだ!意外と柔軟に対応してもらえるんじゃないか!と感動。
なおそのメールには、希望のクラスを記入できる申込書みたいなものがPDFファイルが添付されており、それに記入してからメールで送り返すと、希望のクラス(ひとまずA1.2~ B1.1の4クラス分)をそのまま予約してもらえた!!
無鉄砲姉妹それぞれの予約番号をもらい、ここまで自力で至れたことに感無量になったのが、5月の半ば in Japanだった。
そしていざ、支払いへ!
そんなことを日本にいるうちに済ませておいたわけだが、既に6月も半ば、支払い期限も迫ってきているので、いよいよその「授業料の支払い」とやらにやってきたわけだ!
支払いの事務所(Servicebüro)の場所は、先日のお散歩で確認済みだったので、すぐに辿り着いた。
事務所の中に入ると、待ち人は一人だけ。それもすぐに終わって、すぐに私たちの番に……!!
えっ、早すぎない!? ま、まだ心の準備がっ!!!!
と悩む間もなく、女の人に呼ばれる。しかもその女性、手にめちゃくちゃ大きなタトゥーが……!!
タトゥーが海外で珍しくないのはわかっているが、日本では見なさ過ぎてちょっとビビる、意外と小心者な無鉄砲姉妹だったが──
「Hallo☺」
……わお。この人、めちゃくちゃ笑顔可愛い。
この瞬間、私たちの緊張は一瞬にして解けた。
そこからは、想像以上にスムーズだった。私たちはまず名前を伝え、メールのやり取りを見せた。
するとすぐに理解してくれて、私たちが事前に伝えられていた授業料を渡すと、「授業参加証明書Teilnahmeausweis」をすぐに発行して、領収書とともに私たちに渡してくれた。
そしてそこには、私たちの取ったクラスの詳細や担当してくれる先生の名前(これはWeb上でも確認できた)、そして必要な教科書が書かれていた。
笑顔の可愛すぎるその女性に「Vielen Dank!」とお礼をいうと、これまためちゃくちゃ可愛い笑顔で「Bitte!」が返ってきて、またまたほっこりしながら事務所を後にしたわけで。
こうして、またもやひとつの難関を突破した無鉄砲姉妹!! 手に入れた「授業参加証明書」を見つめながら、「やればできるもんなんだなあ……!」と今日も感慨に浸るのだった。