どうも、無鉄砲姉妹です。
さて、今回はちょっとした失敗談? を。
まだまだカタコトの英語しか話せない無鉄砲姉妹にとって、慣れてきたスーパーではなく「市場でのお買い物」は、まだハードルが高い。
だからニュルンベルクの中央市場を見回りはするものの、いつも美味しそうな野菜やフルーツたちを眺めて通り過ぎるだけだった。
しかしこの日……! あまりにも美味しそうな匂いがしてきたので、思わず足が止まってしまった。
そこには……ルビーのように輝く、美しい苺たちが山盛りにされていたのだ!
テンもだが、特にコスモは無類のベリー好き。なんせコスモはこの世で一番好きな食べ物が「ラズベリー」なのである。栄養さえ摂れるのなら一生ベリーばかり食べていてもいいくらい、ベリーを愛している。
そんなわけで、普段ならスルー出来るのにこの時ばかりはこの山盛りの苺を売る屋台の前に立ち止まってしまった。
そしてそれを商売人の目が見逃すはずが、なかったのだ……。
「この苺、すっごく美味しいわよ!」
と英語で声をかけてきたのは、この苺の屋台の店員さん。
見るからにドイツ人ではなかったが、「グラツィエ(Grazie)!」と他のお客さんに声をかけていたのでイタリア人なのかもしれない。
店員さん「これ、本当にお買い得なの! 2つでたったの5ユーロよ!」
無鉄砲姉妹「は、はあ……」
店員さん「それに、すっごく甘いのよ!?」
無鉄砲姉妹(まあ、たしかに甘そうだなあ)
店員さん「しかも2つでたったの5ユーロ!」
無鉄砲姉妹(ううむ、それくらいならいいか)
「では、それを」
店員さん「2人だから、2つセットね!」
無鉄砲姉妹「あ、はい」
店員さん「はい、10ユーロ!」
無鉄砲姉妹「えっ、5ユーロでは!?」
店員さん「2つセットなんだから、4つで10ユーロよ!」
無鉄砲姉妹「え……2つしかいらないのですが!?」
店員さん「だってもう、袋に入れちゃったもんっ(テヘペロ☆)」
無鉄砲姉妹「(は、図られた……!!)」
……とまあこんな感じで、10ユーロと引き換えに、大量の苺を買わされてしまったのだ。
ちゃんと4つ分渡されてるので、詐欺……というほどではない。
しかし、なんとも「騙された感」がある。
釈然としない思いで、4つの苺を持ち帰ることになってしまった。
とはいえ、やはりとてもいい香りだ。それに実も真っ赤で、大きい。
さっそくひとつずついただくと、味もちゃんと甘くておいしい。
うん、まあ、ちょっと騙された感はあるが、苺に罪はない。
それにほら、箱もすごく可愛いし……。
と、なんとか自分を納得させようとするも、やはり微妙に「騙された感」に悩まされる。
このままでは、せっかくの苺たちが可哀想だ!!
というわけで、このちょっと釈然としない思いを払拭すべく、この苺をとにかく美味しくいただきまくろうということにした!
ってことで、いちごミルクを作ってみる。
驚くほどきれいなピンク色になり、なんとなく気分が晴れてきた。
やはり、ピンクはいいな。気持ちが明るくなる。
さらにそこに追加でミルクを入れ、ちょっとお砂糖も追加。
それをひとくち飲んでみると……。
「う、う、うまいーっ!!!!」
美味しすぎるいちごミルクのおかげで、無鉄砲姉妹の気分はかなり晴れてきた!
それからさらに苺を有効活用すべく、ストロベリーソーダも作ることに!
買ってきた甘い炭酸に、潰した苺たちを大量投入するだけの簡単レシピだが……
これがまた、めちゃくちゃ美味しい―っ!!
ってことで、このときにはもうすっかり晴れやかな気分に!!
「まあ、ときにはこういうこともあるさ! 英語しか話せない観光客は、よく騙されるっているし、はやくドイツ語勉強しないとね!」
なーんて笑いながら、わりと吹っ切れたように振る舞う無鉄砲姉妹だったが……どうやらこの一件は、「関西人なのに軽く騙された……!」というふたりの謎の「関西人のプライド」を傷つけていたらしい。
以降ドイツ滞在中の一年間、少しでも誤魔化されそうな気配を感じると(実際にはそうではなくても)恐ろしい勢いで「WARUM(なぜだ)!?」「NEIN(いいえ)!」を突きつける、きつめの日本人と化した。
おかげでその後、一度たりともこういう目に遭うことはなかったわけで、そう思うと結局かなり安い勉強代で済んだもんだとほくほくする、生粋の関西人な無鉄砲姉妹なのでした笑。