無鉄砲姉妹のコスモとテンです。
緊急事態宣言も解除とはなりましたが、都内の感染者数はなかなか減らず。。。
こんなときこそ油断せず、外出はやはり最小限にして、今後もしっかり気を引き締めていきたいところ!
“Eile mit Weile”、「急がば回れ」ですね!
ということで、今回はお家でゆっくり映画鑑賞などいかがでしょう?
「ステイホーム」でドイツ語を楽しく学べるツールを紹介する本企画。
第3回目は「DW」ことドイツの国営国際放送「Deutsche Welle」 がスマホアプリやYou Tubeで無料提供している「Nicos Weg」をご紹介します!
そもそもこのDeutsche Welle(ドイチェ・ヴェレ)は、前回ご紹介したPodcastはもちろん、スマホの公式アプリやインターネットラジオで日本でも好きなだけドイツ語を聞かせてくれる、ドイツ語学習者にはとってもありがたい放送局!
そんなDWが無料で公開しているのがこの「 Nicos Weg 」。
直訳すると「ニコの道」ですね。
ドイツ語学習者のための動画なのですが、1本2時間弱と、十分映画といってよいボリューム!
それが3本立て&ストーリーもしっかりしていて、これ、本当に無料でいいのか⁉と確認したくなるほどの素晴らしい出来です。
いずれもニコ(Nico)というスペイン人の青年が主人公で、彼はある人を訪ねてドイツ語が全然分からない状態でドイツにやってきますが、ひょんなことから出会った人々と交流しながら、ドイツ語をどんどん身に着けていきます。
この動画を通して彼の体験を追体験することで、鑑賞者もドイツ語を楽しみながら学んでいくことができる、というわけです。
この映画がとにかく素晴らしいのは、ドイツ語レベルに合わせて1本ずつしっかりと作り分けられていること。
(無料で見られるというだけでも本当に素晴らしいのですが!)
対象となっているレベルの学習者が学んだところまでの文法やボキャブラリーに絞って製作されているため、自分がちょうど理解できるドイツ語レベルで楽しめます。
ドイツ語で普通の映画やニュースを見ていると早すぎ&単語わからな過ぎてチンプンカンプンになってしまいがちですが、これだとちゃんとドイツ語だけで理解できる・・・!
なんだか妙にうれしくなります。
「簡単なドイツ語を聞きたいなら子ども向けアニメでもみればいいのに」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも、子ども向けアニメってキャラクターの個性が強いと聞き取りづらい&突拍子もない出来事多発&特殊な言い回しや表現も多くてなかなか厄介なのです。。。
それにひきかえこの動画は、聞き取りやすいスピード、聞こえやすい声、日常生活の中でのシンプルなストーリー展開ということで、すごくわかりやすい!
そのため、ドイツ語が全くの初心者でも1本目の「Deutsch lernen (A1)」であればストーリーの理解には困らないレベルです。
ドイツ語入門にもぴったり!
ちなみに、すでにドイツ語レベルが「A2」以上の方も、ストーリーを理解したうえで見たほうがよりおもしろいので、ドイツ語の復習も兼ねて1本目から見ていただくのがお勧め!
笑いあり、涙あり(?)、ロマンス要素もしっかりあるので、ドイツ語の勉強だと身構えず、是非みなさんに一度見てみていただきたい、素敵な作品なんです。
ちなみに「DW」はニュースアプリや世界遺産関係のアプリ、そしてドイツ語学習用などたくさんのスマホアプリを無料で提供してくれていますが、
そのなかでもとくにDWのドイツ語学習用アプリは秀逸!
アプリを起動してすぐにドイツ語レベルを選択できる画面になるので、試しにA1をタップしていただくと、さっそくNicoと「Nicos Weg」という文字が目に入るはず。
そう、何を隠そうこのアプリ、先ほどの「Nicos Weg」と完全に連携させて勉強できる、とっても頼もしいアプリなんです!
実際にNicos Wegのワンシーンを見ながら、1つ1つの表現を確認したり、理解を確認していくことができます。
クイズ形式になっているので、動画を見て、クイズをやって、楽しみながら自然とドイツ語力を身に着けることができるというわけです。
いやー、さすがです。
前回のGoethe-Institutの教材にしても、今回のDWの教材にしても、どちらも無料とは思えない素晴らしいクオリティ!
それにしても、どうしてこんなにハイクオリティなドイツ語教材がたくさん無料で配付されているのか。
ドイツは移民をたくさん受け入れているから、というのもあるのでしょうね。
ドイツ語クラスで聞いたことですが、かつてトルコから労働者としての移民を大量に受け入れた際、十分にドイツ語教育が行き届かず、数十年ドイツに住みながら未だにほとんどドイツ語を話せないトルコ人移民が今もたくさんいるとのこと。
確かにドイツでは、ドイツ語を全く話せなくても、英語ができれば実際なんとかなってしまいます。
でもそれでは、移民が増えれば増えるだけ、自国の言語が衰退していくことにもなりかねません。
ドイツがここまで丁寧に、しかもこんなにクオリティの高い無料コンテンツを豊富に提供しているのは、ドイツ語という言語への愛なのかなと思ったりもする、無鉄砲姉妹でした。