
ドイツのスーパーは怖い!?
さて、ドイツに到着から早くも1週間が経とうというのに・・・
実はまだ、スーパーに行ったことがない無鉄砲姉妹!!
それというのも、ドイツに来てから最初の2日間はホテルだったし、
ニュルンベルクに着いてからは親切な家主さんがいろいろと予め冷蔵庫に食べ物をストックしてくださっていたのと、
マックにいったりサブウェイにいったりしていたから、スーパーに行かなくても何とでもなっていたしーーー
しかし、もしかするとそれは単なる言い訳に過ぎないのかもしれない。
いや、「かも」じゃない。
まさに言い訳以外のなんでもない。
はっきりと、本音を言おうじゃないか。
そうだ。私たちは単に、ドイツでのスーパーマーケットデビューに尻込みしていたのだ。
その理由は、ある情報をネットで仕入れていたからである。
その情報とは、、、
ドイツのスーパーのレジは、「戦」であると!!
しかもそれは、スピードとの勝負、だという。
どういうことかというと・・・
ドイツのスーパーではレジにベルトコンベヤーがあり、
レジの列に並ぶと同時にカートから商品をザーーーーッと並べ上げ、
レジの人がレジを通した商品を今度はバーーーーッと袋詰めしなければならないというのである!!
とろとろしていると、レジの人の目も、後ろのお客たちの目も怖いとか。。。
なんだその苦行!?
その記事を読んだとき、無鉄砲姉妹はそう思った。
大好きなスーパーマリオでもタイムアタックが一番嫌いで、そのコースはできるだけ避ける。
そんな我々は、未知のドイツのスーパーで繰り広げられるだろう、プレッシャータイムアタックというのをできるだけ避けたかった。
しかし。。。
冷蔵庫がーーー
ほぼ空だ。
いよいよ、その時が来たということか。
腹が減っては戦ができぬのだが、今回ばかりは致し方あるまい。
なんせこれは、食料を得るための「戦い」なのだから。
意を決して、我々は財布とマイバッグを持って、出陣した。
初陣の舞台はスーパーNorma!

こうして、来てしまった。
入ってしまった。
高鳴る鼓動。
しかし入った感じの第一印象は、ごく普通の清潔なスーパーという感じだ。
めちゃくちゃ日本と違ったらどうしようとか思ったけれど、ここは一安心。
強いて言えば、置いてある食品がちょっと違うわけだけれど、
これに関しては内心、狂喜していた。
なぜなら無鉄砲姉妹は、大の洋食好きだからである。
まあ、食いしん坊な奴らなので和食でも中華でも多国籍料理でも、なんでもおいしく頂ける人間なのだが、
洋食への愛は、それとは一線を画すもの!!
とくにコスモは日本にいるころから白米よりはパン、
なかでも黒パン(ライ麦パン)を主食に食べたいと思っていた奴なので、
意を決して戦に出陣だのなんだの言っときながら、
一歩入ればもうドイツのスーパーの虜だった。

そんなこんなで、いろいろ買い込む無鉄砲姉妹。
まだまだユーロの感覚が分からず、「え、これいくらなんだ!?」と戸惑いつつも、
ひとつわかったのは、だいたいなんでも日本より安いということ!
これがすごく意外だった。
ヨーロッパというと物価が高そうなのに!
いや、日本の食費が高すぎるのか。
(ブランドものでもないが1個200円とか。ドイツなら
1キロ買えてしまうぞ!)
さて。必要なものはすべてカートの中。
あとは・・・
そうだ。ここで思い出す、無鉄砲姉妹。
楽園な品ぞろえに目を奪われて、現実から目を逸らしていたが、
ここからが「戦」だ。
いよいよレジに!
2人で、静かに、レジの列の最後尾に。
長いベルトコンベヤーには、たくさんの食品が並んでいる。
レジには「バー」があり、それが仕切りの役割をするようで、
自分の商品の最後にそれを置くことで、次のお客さんが自分の商品を並べだすようだ。
思ったより早くない。
心を落ち着かせ、また、マイバッグに入れるときの効率的な順序を考えながら、
(重いものを先に並べると良い!)
カートからすべての商品を並べ終えた。
あとはレジを通るのを待つのみ。
1歩、また1歩と、レジが近づく。
すぐに、前の人の順番がやってきた。
レジの人&お客「Hallo!」
挨拶を交わす。これもドイツ流。(挨拶っていいな!)
前の人の動きをこっそり、じっと見る。
レジの人がピッ、ピッとレジを通して、商品を流すと同時に、
さっと自分のマイバッグに滑り込ませていくお客さん。
そして「Mit Karte, bitte!(カードで)」といって、さらっとカードで会計をすます。
最後に挨拶。
レジの人&お客「Tschüss!」
うむ。やはり手際が良い。慣れ切っておるな。さすが玄人じゃ。
レジの人「Hallo!」
そうだ、感心している場合じゃない。
前の人がスムーズに終わった、ということは、
私たちの番じゃないかー!!!!
私たち「はっ・・・Hallo!」
と、そんな私たちの焦りを知る由もなく、レジの人が猛スピードで商品をレジに通していく。
その商品たちを私たちは2人体制でどんどんバッグに詰めていく。
お・・・?
意外と、余裕!!!!
ここでやっと気づいた。
2人体制って、めちゃくちゃ得だ!!
会計のときも、
「Mit Karte, bitte!(カードで)」!!!!
Yeah!!!! しっかり真似してやったぜ!!!!(←誰)
レジの人「Tschüss!」
私たち「Tschüss!」
・・・
やったーーーーー!!!
やり遂げた。
いや、戦に勝った!というべきか。
思ったより、全然大丈夫だった。
それどころか、若干時間余ってやしなかったか!?
めちゃくちゃ安いぞ、ドイツのスーパー!

こうして、勝利の凱旋をしながら、徒歩5分のスーパーから無事生還。
冷蔵庫の中に、初陣の戦利品を詰め込んだ。
ちなみに無鉄砲姉妹のドイツのスーパーデビューで買ったものは、
・パスタ
・小麦粉
・モツァレラチーズ
・トマト
・サラミ
・ポテチ
・チョコ
・ラズベリージャム
以上!
ちなみにこの時の合計金額は驚愕の7.38€!!!!
(当時のレートで換算して約900円!!!!)
好きなものばかり好きなだけ買ってやった。
なのに、なぜこんなに安いんだー!!??
ドイツのスーパー、大好きだ――――!!!!
こうしてここに、ドイツのスーパーを愛する姉妹が生まれたのだった。
後日談
ちなみにその後、このスーパーはもちろん、近所のほかのスーパーや、旅先でもいろんなスーパーを堪能すること1年。
すっかりこのベルトコンベヤー式に慣れ切った無鉄砲姉妹。
むしろ、これをスムーズにこなすことに快感すら覚えていた。
しかし日本に帰国して、場合によっては袋詰めまでレジの人がしてくれる至れり尽くせりの状況に、実は少しだけ寂しさを覚えていた。
そんなとき、日本のIKEAに行って、「あっ!」と思わず声を上げた。
そう、ご存じの方も多いと思いますが、IKEAってベルトコンベヤー式のレジなんですよね!!
なんだ、ドイツに行く前にも経験してたんだなーなんて思いつつ、ひさびさのこの感覚に腕が鳴る無鉄砲姉妹なのでした。