日本再発見！新元号決定～天皇制へのドイツ人の関心

日本再発見 ！ 新元号 は「 令和 」 ！

本日、新元号として「令和」が発表されました！

歴史的瞬間を見守ろうと、発表予定の30分ほど前からテレビの前に座っていました。

「 令和 」。万葉集からの引用なのですね！

初春の、厳しい冬を越えて、梅などの美しい花々が花開いていくように、希望に満ち溢れた新しい時代を切り開いていくという願いが込められているとのこと。

・・・

「和」はまあ入るだろう、という予想でしたが、「令」は意外でした！

この、つい先ほど発表されたばかりのこの2文字、今後幾度となく、書いたり口に出したり、「あ、今って令和何年だっけー？」とかって言うようになるんでしょう…。

ところで、無鉄砲姉妹の姉のほう、コスモは、平成元年生まれ！

つまり、新しい元号の発表に立ち会ったのは無鉄砲姉妹は2人とも人生初なのです！

考えてみると、世紀とミレニアムも跨いだアラサーの私たち。

もうじきこの新元号の幕開けも目にするのだと思うと、感慨深い。。。

ドイツ人も興味津々！日本の「カイザー」

ところで、私たちがドイツにいた1年間の間にも、遠い日本の国の天皇が譲位する、というニュースは興味深かったようで・・・

「いつするの？」

「どうして譲位するの？」

「君たちはそれについてどう思っているの？」

などと、何度も聞かれました。

そもそもドイツ人の、特に年配の方は「天皇制」というもの自体に関心が強い方も多いようです。

例えば、語学学校の先生（年配の日本好きな女性）にも授業中に、「日本にはカイザー（Kaiser）がいるものね！」と嬉しそうに（しかも何度も）言われました笑！

ここでひとつ。ドイツ語で天皇はカイザー（Kaiser）と訳されますが、カイザーというといわゆる「皇帝」を指します。

英語だとエンペラー（Emperor）ですね！

皇帝、といわれて私たち姉妹が思い浮かべるのは、ヨーロッパだとローマ帝国ヤ神聖ローマ帝国の歴代皇帝たち。ナポレオンも 「フランス人民の皇帝」になりました。。。

（もちろん中国にも皇帝がいましたね！）

うーん。

なんだか「天皇」のイメージと、特に「ヨーロッパの皇帝たち」のイメージって、かなり違う感じがします。

それもそのはず。

そもそもヨーロッパの皇帝と日本の天皇では、誕生の経緯も違いますし、歩んだ歴史も、その間に与えられた役割も、また、誰がどうやって皇帝になるかも当然ながらまったく異なりました。

翻訳上同じ言葉になるからと言って、まったく同じ意味や役割を指すことにはならない、というのは、外国語を理解するうえで重要かつ難しい部分ですよね。。。

それでも、日本には今でも「Kaiser」がいる！というのはドイツ人にとって興味をそそる事実みたいです。

加えて、日本の天皇家の歴史の長さは世界でも類を見ないもの。

現在はその信憑性を疑う人も少なくないようですが、 『日本書紀』の神武天皇が実在したとして、そこを始まりと考えるのであれば、2600年以上！も続いてきたことになるそうです。

日本の長い歴史の中でさまざまな役割を果たした「天皇」。

この「天皇」という存在の歴史的な重要性と、「天皇制」というものが今なお存続し続けているという事実は、ドイツで 日本の天皇が特別視される原因になっているようです。

日本における天皇制は「象徴天皇制」ですし、政治的なことや国際外交的なことが絡んでくるとややこしかったりするのかもしれませんが、

少なくとも私たちの出会ったドイツ人の中で天皇制について尋ねてきた人たちはみんな、日本の天皇という存在を歴史的に貴重かつ敬意を表すべき存在として、とても好意的に捉えてくれていました。

むしろ困ったのは、私たち自身が天皇制や天皇の歴史、今回の天皇の譲位の理由や流れなどをドイツ語で説明しなくちゃならないということ。。。

一応、学校の歴史の授業やそれまでのニュースを通して概要は知っていたものの、それは到底だれかに説明できるレベルではなくて、ましてやドイツ語で、というのはなかなかの難問でした。

でもそうやって日本の歴史や文化に興味を持ってもらえることは、日本人として素直に嬉しくもあり。

そんなわけで、ドイツで改めて天皇制とは何か、勉強することになった私たち。

そうしてはじめて知った情報なんかもいくつかあって。

間違った情報を与えてしまったり、何か誤解を生まないようにしないように、 なるべく簡単な言葉で、簡潔に伝えました。

質問してくれた人たちは、私たちの、ドイツ語も内容も拙い返答でも喜んでくれて、いつか日本に行きたくなったと行ってくれました。

改めて、自国の歴史や文化を知ることの大切さを学んだとともに、自国のことを外国に行って知る、というのは本当なんだなあと感じたのでした。

生粋の平成っ子、「令和」の時代へ！

余談ですが、コスモと平成という元号には大きな繋がりが。

私たちの母親が産婦人科を訪れ、コスモがお腹にいることを知ったその日に、昭和天皇崩御のニュースが。

母は、「ああ、おなかの中のこの子は、新しい元号、新しい時代に生まれてくる子なんだな…」と思ったといいます。

こうして平成元年に生まれたコスモも、今年で30歳を迎えます。

来月からはいよいよこの新しい元号、「令和」になる。

平成が1つ前の元号になっても、常に新しい時代を無鉄砲に駆け抜けていける2人でありたいなあと思う、無鉄砲姉妹なのでした。