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必見!ドイツのクリスマスマーケットの楽しみ方ガイド

いよいよクリスマスの時期がやってきました。

私たち姉妹はこのシーズンが大好き!ここ日本でも、輝くイルミネーションに街が彩られて、とても素敵な季節です。

さて、そんなクリスマスにヨーロッパ、とりわけドイツで欠かせないものといえばなんでしょう?

そう、それはクリスマスマーケット(Weihnachtsmarkt)!
間違いなく、この季節の風物詩です。

では、一体なぜこのシーズンに約1ヶ月にも渡ってクリスマスマーケットなるものが開催されるのでしょう?

そもそもクリスマスマーケットって?

キリスト生誕の場面を人形などで再現する「クリッペ(Krippe)」

12月25日のクリスマスがキリストの誕生を祝うお祭りであることは有名かと思います。

(あくまで誕生を祝う日であって、12月25日がキリストの誕生日というわけではないとか。正確な誕生日は聖書などにも書かれておらず不明とのこと・・・)

11月30日の「聖アンデレの日」に最も近い日曜日から12月24日のクリスマスイブまでの約4週間を

アドベント(Advent, 日本語では待降節とも)

と呼び、キリスト降誕のお祝いに向けて、喜びの気持ちを人々は高めていくわけです。

たとえば、こんなリースを見たことがあるのではないでしょうか。

アドベントリースをイメージしたLINEの着せかえを販売しています!もし良かったらチェックしてみてくださいね。

これは、英語ではアドベントリース(Advent wreath)、ドイツ語ではアドベントクランツ(Adventskranz)と呼ばれるもの。

アドベントの最初の日曜日から毎週日曜日に1本ずつキャンドルに火を灯し、クリスマス直前の日曜日にやっと、すべてのキャンドルに火が灯るのです。

そのほかに、クリスマスまでのあいだ、シュトレン(Stollen)という大きなケーキを少しずつ切り分けて食べたり、

アドベントカレンダーと呼ばれる窓付きのカレンダーをクリスマスまで1日に1つずつ開き、そのなかに入っているお菓子を食べたりしながらクリスマスを待つのです。

(最近は日本でもシュトレンやアドベントカレンダーがいろんなところで手に入るようになってきましたね!)

そんなヨーロッパの人々にとってとても大切なアドベントの期間に開催されるのが、クリスマスマーケットなのです。

人々はこの市で楽しく買い物をしながら、少しずつクリスマスの準備をするわけです。

クリスマスマーケットはドイツの人々のアドベントにはなくてはならない存在。そんなわけでドイツ各地でなんと2500以上も開催されています。

日本でも、東京や横浜などを中心に毎年開催されていますね。行ったことのある方も多いのではないかと思います。

今回は、そんなヨーロッパ伝統のクリスマスマーケットを、まだ行ったことのない方が初めてでもめいっぱい楽しめるように、

また、日本のは行ったことがあるけれど、ドイツのにはこれからなんだという方が日本のクリスマスマーケットとの違いを楽しめるように、ガイド形式でご紹介します!

クリスマスマーケットってどこでやってるの?

基本的にはどこの町でもやっていて、その町の中央広場などを中心に、市が立てられます。

ドイツの都市は基本的に町の中央あたりに市庁舎と教会、そして広場があり、日ごろから野菜などを売る、いわゆる青空市場が立っており、クリスマスになるとそこがクリスマスマーケットになるのです。

だから、町の中でクリスマスマーケットを探すこと自体はとても簡単!

よほど小さな町でない限り、インターネットで検索すれば、どこにどんなお店があるのかも含めて確認できます。

イルミネーションで飾られた木の小屋ヒュッテ(Hütte)が所狭しと立ち並び、そこに煌びやかなクリスマスのオーナメントや美味しそうな食べ物が並ぶ様は圧巻です!

ドイツ北部の町、リューベックのクリスマスマーケット

クリスマスマーケットを訪れる際に注意すべき点は開催期間。

大きな都市であれば基本的にアドベント期間はずっと開催されていますが、小さい町や村だと12月の土日のどこか2日だけ、ということも。

また、大きな都市であっても開始の日が同じとは限らず、1つの都市の開始日だけ調べて他の町に行ってみたら、実はまだそこでは開催されていなかった、なんてことにもなりかねません。

ツアーなどでいく場合は別として、個人でクリスマスマーケットをめぐる際は、必ず開催期間を前もって調べておきましょう。

ところで、クリスマスマーケットは1つの町に1箇所だけ、というわけでもなく、特に大きな都市などでは、中央広場以外の場所、たとえば広場から少し離れたところに建つ教会の周辺などでも、市が立っていることがあります。

コンセプトが少し違ったりして、同じ町でもまったく違う雰囲気を味わえたりもするので、そういったものがないか、前もってチェックしていくといいかもしれません。

楽しみ方① 飲んで、食べて、楽しもう!

クリスマスマーケットは、ただ何もせずに屋台を見て歩いているだけでもとっても楽しい!

でも、せっかくならお買い物も楽しみたいですね。

そんなとき、まずおすすめなのが「飲んで、食べる」こと!

それというのも、日本、というか北海道よりもさらに緯度の高い場所に位置するドイツ。

そんなドイツの12月、まして屋外はとっても寒い!

雪もちらつくなか、凍えるドイツの冬の町を歩き回る・・・

雪舞うニュルンベルクのクリスマスマーケット

それならば!

グリューヴァイン(Glühwein)と呼ばれるホット・ワインをまず飲みましょう!

これは、多くは赤ワインのなかに香辛料(クローブやシナモンなど)と、オレンジピールナ殿柑橘類の皮をいれ、砂糖やシロップを加えて温めて飲むもの。

アルコールとスパイスの効果もあり、体が芯から温まるのを感じられます。

そしてうれしいのが、このグリューヴァインを購入するときについでもらえるマグカップ!

グリューヴァインのマグカップ。これはハンブルクで買ったときのもの。

クリスマスマーケットごとに異なるデザインで、しかも同じ町でも毎年デザインが変わるんです!そしてそれが、どれもとってもかわいい!

このマグカップはデポジット制。だから、ホットワインの値段が表示価格より高いことがあっても驚かないでくださいね。

よく見ればちゃんとどこかに、マグカップのデポジット額も書いてあるはず。

カップをお店に返せば、カップ分のお金(だいたい2~3ユーロほど)が返ってきます。

でもおすすめなのは、お土産に持って帰ること!

ニュルンベルクの2017年のマグカップ。宗教改革500周年の記念にルターの肖像入りです。

クリスマスマーケットでもらえるマグカップは、その年の、その町でしかもらえません。だからこそ、このマグカップのコレクターは世界中にたくさんいます。

値段にしても2~3ユーロとリーズナブルですし、荷物になるのさえ問題でなければ、思い出に是非持って帰りましょう!

ちなみに、「マグカップは欲しいけど、アルコールは飲めないからなぁ・・・」という方、ご安心を!

アルコールが弱い方や子どもたちのために、キンダープンシュ(Kinderpunsch)というものが一緒に売られています。

オレンジのキンダープンシュ。

これは、アルコール抜きのグリューヴァインといってもよいような飲み物で、ぶどうやリンゴ、オレンジのジュースに、同様に香辛料などを加えて温めて作ります。

私たちもアルコールに弱いので、だいたいどこでもこちらを飲んでいました。体も温まるし、味もとってもおいしいですよ!

なお、場合によっては「alkoholfrei(アルコールフリー)」という表記のこともあるようですが、いずれにせよ私たちが行ったクリスマスマーケットでは例外なくノンアルコールのものが存在したので、一安心です。

もちろん、マグカップももらえます!クリスマスマーケットに行ったら、記念のマグカップを是非ゲットしてくださいね!

ワインで体が温まったら、クリスマスならではの食べ物も食べたいところ。

ドイツらしく、ソーセージもいっぱい売っています!

クリスマスマーケットで買った、ニュルンベルクの焼きソーセージ(Nürnberger Bratwurst)

そんななか、クリスマスマーケットの大定番といわれるのがこのライプクーヘン(Reibekuchen)。すりおろしたジャじゃがいもを揚げて、リンゴのソースにつけていただくのが一般的です。

じゃがいもにリンゴのソース、というのが少し不思議な感じがするかもしれませんが、一度食べてみるととってもよく合うので驚きます!

ちなみに日本の縁日などでもおなじみのりんご飴(Kandierte Äpfel)もあります。味もほぼ一緒なので、安心して購入してくださいね。

ドイツのりんご飴。ここのお店のには葉っぱまでついていました!かわいい!右隣は焼きアーモンド。

そのほか、マッシュルームをバターなどで焼き、にんにくソースなどをかけて食べるシャンピオン(Champignons)や、焼きアーモンド(Gebrannte Mandeln)、シュトレンなども売っていて、どれも絶品ですが・・・

チリ味の焼きアーモンド(辛いのかな?)と、焼きヘーゼルナッツ。奥にはぶどう飴も。

私たちのおすすめはレープクーヘン(Lebkuchen)!

これはいわゆるドイツのジンジャーブレッドで、我らがニュルンベルクこそ、このレープクーヘンの聖地!(と呼ばれている。)

このレープクーヘンは、アーモンドなどのナッツがたっぷり入ったクッキーとケーキのあいだのようなお菓子。

甘味料として蜂蜜を使い、シナモンやクローブ、ナツメグ、アニス、ショウガ、カルダモンなど、さまざまな香辛料を加えて作ります。

日本で特に有名なのはこのハート型のデザインだと思います。

これ、家に飾ったりもできるのですが、首から提げて歩いている人も多くて、面白いです。

ちなみにこのレープクーヘン、恐ろしく日持ちします。

その上、かなり頑丈なので、私たちが購入したこのレープクーヘンは、日本に持ち帰った今なお、この当時の原型を完全に保っています。

ただ、単純に食べるのが目的であれば、こういうのを買いましょう。こっちのほうが断然美味しい!

ニュルンベルクのクリスマスマーケットで購入した、Fraunholzというお店の美味しいエリーゼンレープクーヘン。
裏側の白いのは分厚い「オブラート」だそうです。 ちなみに ohne Mehlは「小麦粉不使用」という意味。

特に、エリーゼンレープクーヘン(Elisen Lebkuchen)と呼ばれるものが最高です!

これは、レープクーヘンに少なくとも25%のアーモンドまたはほかのナッツ類が含まれている場合にのみ、名乗ることができるそうです。

また、チョコを使う場合は上質なクーベルチュールでないとだめだとか。

つまり、レープクーヘンの中でも上質なものがエリーゼンレープクーヘンということですね。その分、味も格別に美味しいのです!

せっかくレープクーヘンを食べるなら、お土産用のハート型とは別に、是非エリーゼンレープクーヘンも食べてみてくださいね。

レープクーヘンはドイツのジンジャーブレッド、というだけあり、ジンジャーブレッドマンもちゃんといます!

楽しみ方② お気に入りのオーナメントを買おう!

美味しいものを飲んで、食べて、体もしっかり温まったら、いよいよ本格的にお買い物タイム!

せっかくのクリスマスマーケットです。ひとつ、クリスマス用のオーナメントを買うのはどうでしょうか。

実際、ドイツ人の家族も、このクリスマスマーケットで毎年オーナメントを探すのがとても大事な仕事だったりするのだそう。

それというのも、ひとつひとつ職人が手作りしたオーナメントなどは、場合によっては小さくても1つ数千円以上することもある、とっても高価なもの。

だからそれをいっきに買い集めるのではなく、毎年少しずつ、ゆっくり集めていくのが我が家の伝統、という家庭がとても多いといいます。

そうして毎年、家族の大切な思い出と一緒に集めていった素敵なオーナメントたちを、いずれは親から子へ、そして子からそのまた子へ、というように、大事に引き継いでいく―――

家族でクリスマスを祝う伝統を持つドイツやヨーロッパらしい、温かい、素敵なクリスマスの楽しみ方ですね。

これは私たちの大切な友人が思い出にと贈ってくれました。木でできた、温かみのある素敵なオーナメント。一生の宝物です。

少し高価なものも多いオーナメント。でも、ドイツのクリスマスマーケットを訪れるのであれば、たったひとつお気に入りを見つけて、買ってみてはどうでしょう。

そしてまた来年か、いずれまたドイツのクリスマスマーケットに来たときに、新しいオーナメントを―――というのも素敵ではないでしょうか。

ところで、オーナメントは高価なものばかりじゃありません。

たとえば、藁でできたこんな伝統的なオーナメントがあります。

伝統のストローオーナメント

ストローオーナメントと呼ばれるもので、日本で購入するとこれもなかなか高価なのですが、ドイツではかなり安く購入できます。

一見、少し地味に感じるかもしれませんが、実際にツリーにつけられた様子がこちら。

ニュルンベルクのローレンツ教会に飾られていたクリスマスツリー。ストローオーナメントがとても美しいです。

いかがでしょう?とっても素敵じゃありませんか?

軽くて薄くてかさばらないうえ、わりと頑丈なので、たくさん買って、お土産にもするのにもぴったりです!

ツリー用のオーナメントのほかにも、もちろんたくさんのクリスマスグッズが売っています。どれもこれもかわいいので、ついつい買いすぎてしまいますね。

楽しみ方③ その日だけのイベントを楽しもう!

ところで、運が良ければ特別なイベントに参加することができるかもしれません。

特にねらい目なのはマーケット初日。オープニングセレモニーが開催されます。

有名なのが、「世界一有名なクリスマスマーケット」として知られるニュルンベルクのクリストキントレスマルクト(Christkindlesmarkt)のクリストキント(Christkind)による開幕宣言。

ニュルンベルクのクリストキントによるクリストキントレスマルクト開幕宣言の様子(2017年撮影)。

世界中から多くの観光客がこの日のこの時のためにニュルンベルクに集まります。

クリストキントというのは幼児キリストのこと。その由来は約500年前、16世紀にまでさかのぼります。

マルティン・ルターによる宗教改革以降、プロテスタントは聖書に書かれていないことを信じる必要はないとして、むやみに聖人崇拝を行わないことにしました。

その際、聖ニコラス、つまりサンタクロースに代わって幼児キリストをその象徴にしようと決めたのは、宗教改革の立役者、ルターその人だったといわれています。

そんなわけで、プロテスタント都市となったニュルンベルクでは、幼いキリストに扮した金髪の女の子がクリストキントとしてクリスマスの象徴となったのです。

宗教改革から500年たった今も、それが伝統となって受け継がれているのです。クリスマスマーケットというものの歴史の深さを感じられます。

オープニングセレモニーのほかにも、イベントステージでの合唱や、クリスマスの劇など、さまざまなイベントが約1か月に及ぶクリスマスマーケットのなかで用意されています!

前もって下調べしていけば、より特別なクリスマスマーケットを体験できますね。

楽しみ方④ セクションごとの違いを楽しもう!

同じ町のクリスマスマーケットでも、いくつかのセクションに分かれていることがあります。例えば子どもたちのためのクリスマスマーケットであるKinderweihnachtsmarktというものもあります。

そこではメリーゴーラウンドや観覧車など、移動式遊園地のようなものも置かれ、子どもたちがよりいっそう楽しめるようになっています。

それから、姉妹都市(Partnerstädte)からの出店のセクションがあることも。

世界のさまざまな都市から出店がある、国際色豊かな、とても楽しいセクションでもあります。ドイツのクリスマスマーケットでは見られない、個性的なものにも出会えるので、一見の価値ありです!

楽しみ方⑤ 町ごとの特色を楽しもう!

さて、その町のクリスマスマーケットをもう十分堪能できたのなら、次はほかの町に行ってみてはいかがでしょう。

ケルンのクリスマスマーケットのイベントステージ。輝くイルミネーションが夢の世界のよう。

初めにも書いた通り、ドイツには2500以上のクリスマスマーケットがあるのです。大きい町でも小さい町でも、それぞれの町で歴史と伝統あるクリスマスマーケットが開催されています。

小さな町のヒュッテには、電球ではなく、このように本物のろうそくの灯が灯されていることも。

大きな都市の絢爛豪華なクリスマスマーケットも素敵ですが、本物のろうそくの火を灯す、小さな町のクリスマスマーケットもとっても素敵です。

中世のクリスマスマーケットを再現したものも!ヨーロッパ中世のクリスマスに迷い込んだような気持ちになります。

いかがだったでしょうか。一口にドイツのクリスマスマーケットといっても、雰囲気もさまざまであり、自分に合った、十人十色の楽しみ方もできそうです!

みなさんも12月にドイツを訪れることがあれば、是非クリスマスマーケットめぐりを楽しんでくださいね。

ドイツのクリスマスマーケットをイメージしたLINEの着せかえも販売中です。もし良かったらチェックしてくださいね。
beide:

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