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ニュルンベルクのゲルマン国立博物館は宝の山だから絶対行ってほしい①

おばあさまから突然の提案

スーパーNORMAへの初陣から帰ると、家にはあの親切なおばあさまが来ておられた。

私たちは、おかげさまで昨日、無事に住民登録を済ませることができたことを伝え、改めて感謝をの言葉を述べた。(注:すべてカタコトで)

おばあさまはそれはよかった!と喜んでくださり、私たちはそのまま自分たちの部屋に戻ろうとしたのだが、「ところで――」というおばあさまの声に振り返った。

「もう、Nationalmuseumには行ったかしら?」

へ?それって・・・なに??

ぽかーんとしている私たちに、おばあさんは話を続けた。

「まだならね、絶対に1度行ってみてちょうだい!すぐ近くに在って、とっても素晴らしいものがいっぱいみられるのよ!」

そういいながら、徐にカバンからパンフレットを取り出した。

「これがその博物館のパンフレットよ。地図も載ってるから、いつか時間のある時にここに行ってみてね!」

「は、はい!」

私たちはいただいた小さなパンフレットを手に、部屋に戻った。

パンフレットには、「Germanisches Nationalmuseum」とある。

ああ!これが「ゲルマン国立博物館」か!!と気づく、無鉄砲姉妹。

実は、ニュルンベルクの観光名所を調べたときに、そういう大きな博物館がニュルンベルクにあること自体は知っていたのだ。

そして、そこに我らが敬愛するデューラーの作品もあるということも確認済みだ。

そのときは、いつか行くときに調べればいいかと、場所などは特に調べていなかったのだが、

こうして地図を見る限りニュルンベルク中央駅のすぐそばだ。

めちゃくちゃ近いじゃないか!徒歩圏内だ。

それがわかると、2人は時計を見た。17時半。

ドイツの6月の夜は長い。

パンフレットを見ると、水曜日だけは閉館時間が20時30分とのことで、しかも今日は水曜日!

入場料は大人8€。うん、これくらいならいけるぞ!

これもなにかの縁だと思い、その足でさっそく行ってみることにした。

素晴らしい外観に感動!

パンフレットの地図でたどり着ける気がしなかった方向音痴の無鉄砲姉妹。

最初からiPhoneの地図アプリを頼りに出発し、今回は難なく目的地に到着した。

にしても・・・!!!!

ゲルマン国立博物館(Germanische Nationalmuseum)の外観①。正面玄関の裏側辺り。
ゲルマン国立博物館(Germanische Nationalmuseum)の外観②。
ゲルマン国立博物館(Germanische Nationalmuseum)の外観③。正面玄関

美しすぎるだろう!!!!

こういう建物、すごく好きだ。

そもそも、博物館や美術館ってものが大好きなんだけれども、その博物館の目の前に円柱が整然と並んでる感じとか

現代的な雰囲気の中に歴史の重みを感じさせる荘重なデザインとか

・・・すごくいいじゃないか。

入館する前からテンション上がりまくりの無鉄砲姉妹。

謎の円柱発見・・・!?

と、ここで、円柱に文字が彫られていることに気づく。

円柱に文字が!

しかも、これが英語やドイツ語だけじゃなく、世界各国の文字で彫られているのだ!

となると、やはり「日本語」もあるのではないか!?と期待してしまう2人。

そして探すこと十数秒・・・あったーーーーー!!!!!

日本語の円柱もあったーーーー!!!!

「第二十六条 教育を受ける権利」・・・!

世界人権宣言ではないかっ!!!!!

不思議なもので、異国の地で、こうやって石柱に彫られている自国の言葉を見ると、なんかキュンとします。

あとで調べたところ、ここは「人権通り(Straβe der Menschenrechte) 」というらしい。

イスラエルの彫刻家であるDani Karavanさんによって作られ、1993年の10月24日に開通したとのこと。

入口の大きな門から入ると、高さ8メートルの円柱27本が整然と立ち並んでおり、

その柱には世界人権宣言の全30条が、上部にはドイツ語で、下部には世界各国のことばで、刻印されているのだ。

第2次世界大戦の際、ナチスの非人道的行為によって蹂躙された人権。

特に、悪名高い「ニュルンベルク法」にまでその名を冠されてしまったこの都市は、その歴史的責任を重く受け止め、

現在は「平和と人権の都市」として、平和と人権ための活動に力を入れている。

この「人権通り」も、まさにその象徴なのだ。

この重い歴史を背負った街に、「世界人権宣言」の条文が世界中の言葉で記された円柱が立ち並んでいる。

そのことを考えると、胸が熱くなる。

人権通り(Straβe der Menschenrechte)の入口にある大きな門

えっ…「入場料いりません」だと!?

まだ博物館のなかに入ってもいないくせに興奮している無鉄砲姉妹だったが、すでに時は18時。

まだ2時間半は開いているとはいえ、せっかくチケットを買うならあまり遅くなったら損だ!

ということで、ようやくエントランスホールへ。

エントランスの真ん中あたりに受付を発見し、少しどきどきしながら受付の女性に声をかける。

「あの・・・チケットを2枚ください。」

女性は、なぜか少し驚いた表情。

「あ、そのままどうぞ」

へ?

「あの、・・・まだチケットをもってなくて」

何かに気づいたらしい、受付の女性。

「ああ!あの、今日はいらないんですよ。そのままはいってください」

今日は・・・いらない・・・?

無鉄砲姉妹は困惑した。

しかし、言われてみれば、さきほど一緒に入口から入ってきたご夫婦は、受付を素通りで奥のほうへ進んでいったようだ。

そしてまた1人、今入ってきたお客らしき人がそのまま奥へ。

・・・

少し不安になりつつも、言われるがまま私たちも奥へ進んでみることに。

入れた。(タダで。)

そのまま進むと、ふつうに・・・博物館の展示物が並んでいる。

え・・・入れちゃった。しかも、タダで!

それでも心配性な無鉄砲姉妹。

ネットで博物館のサイトから、先ほど確認した入場料をもう1度確認。

うん、確かに大人は8€。

ん?下に何か・・・

 Mittwochs ab 17.30 Uhr Eintritt frei

         ↓

「水曜日は17時30分から入場料無料です」

・・・!!??

「今日は・・・」

「水曜日だ!」

「時間は・・・」

「今、18時だ!」

そう、まったく偶然にも、ちょうど入場料無料のタイミングで来られたのだ!!

おばあさま、知っていたのかな。

でも、「今日行っておいで」とは言ってなかったし・・・

まあ、なんにしても、めちゃくちゃラッキーだ!

そして、知ってか知らずか、このタイミングで私たちにゲルマン国立博物館を教えてくださったおばあさまにはやはり感謝しかない!!

ありがとう、おばあさま!!

しっかり楽しんできます!!!

思わぬラッキーに上機嫌で館内を回り始める無鉄砲姉妹なのだった。

《ニュルンベルクのゲルマン国立博物館は宝の山だから絶対行ってほしい②へ続きます!》

beide:

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